インターネットを介して情報のやり取りを行うことが当たり前になっている現代ですが、ネットワークを介さないやり取りが完全になくなっているわけではありません。ここではそんな「スニーカーネット」と呼ばれる状態について解説します。
スニーカーネットとは「スニーカーを履いた人を媒体にしたネットワーク」という意味の言葉であり、さまざまな理由から外部記憶媒体を用いてデータなどのやりとりをすることを示します。このスニーカーネットは、ネットワーク環境が整備された環境においてもあえて選択されるケースもあります。
メールやサーバーを介してのデータのやり取りには、当たり前ですが通信環境が必要です。そもそも環境が整備されていない場合や何らかの障害などによって通信ができない場合などにおいても、外部記憶媒体を使用することでデータのやりとりが可能な点がスニーカーネットの最大のメリットであるといえるでしょう。
大容量のデータ転送を行う場合、インターネットを介すよりも効率的に転送できる可能性があります。オンライン上ではアップロードとダウンロードの両方に時間がかかってしまいますが、外部記録媒体を用いることでスピーディーに作業を行うことが可能になります。
インターネットを介して情報・データを送ることは常にセキュリティリスクが伴います。しかしインターネットを経由せずに外部記録媒体のみを利用する場合、外部からのアクセスというリスクを回避することができるなどデータの安全な転送が可能になります。
データのやり取りとしてセキュリティが担保されていたとしても、一時的に保存する外部記録媒体が物理的に存在することから紛失するリスクがあります。外部記録媒体そのものを紛失し第三者に習得されてしまうと情報漏えいしてしまう可能性が大きくなります。そのためスニーカーネットによるデータのやり取りをする際には細心の注意を払わなければいけません。
コンピューターウイルスの中にはUSBメモリなどの外部記録媒体を介して感染するものがあり、確実に信頼できる人の用意した確実に信頼できる機器でなければ接続にリスクが生じます。何らかのプログラムをインストールされ情報漏えいに繋がる可能性もありますので、安易に第三者の外部記録媒体を接続することは避ける方がよいでしょう。
目次
目次