サイバーセキュリティランド » サイバーセキュリティとは【基礎知識と用語集】 » さ行 » 生体認証
更新日 

生体認証

ここでは、一人ひとり違う生体情報を利用して本人確認を行う「認証方式」について解説しています。

その仕組みやメリット・デメリット、主な種類などをまとめました。

生体認証とは?

「生体認証」とは、人間一人ひとりが違う特徴を持つ“生体情報”を利用して、本人確認を行う認証方式のことです。

個人ごとに異なり、一生変わることのない特徴を生体情報として使うため、認証精度が高いとされています。

以下に、生体認証のメリット・デメリットをまとめました。

生体認証のメリット

生体認証には、「セキュリティ性が高い」「ユーザーにとって利便性が高い」「運用側の負担が軽い」という3つのメリットがあります。

  • セキュリティ性が高い…生体認証は個人により異なる身体的情報を認証に用いるため、なりすましに遭いづらい特徴があります。とくに虹彩認証や静脈認証は誤認の確率が低く、より高い安全性が期待できます。
  • ユーザーにとって利便性が高い…ユーザーがID・パスワードを記憶したりIDカードを携帯したりする必要がありません。IDカードの盗難・紛失リスクがないのもメリットです。
  • 運用側の負担が軽い…本人認証が速やかなため、運用側の負担も軽減されます。省人化・業務効率化の実現にもつながるでしょう。

生体認証のデメリット

生体認証には、「生体情報が漏れた際の対処が難しい」「精度100%とまではいかない」というデメリットもあります。

  • 生体情報が漏れた際の対処が難しい…例えばパスワードが漏えいした場合にはパスワードを変えれば悪用リスクは解消しますが、指紋認証データが漏えいした場合に指紋を変更することはできません。そのため生体認証では、生体情報の漏えいを防ぐ厳重な注意が必要です。
  • 精度100%とまではいかない…正しいID・パスワードを入れれば必ず認証されるID・パスワード認証と違い、生体認証では事前登録した指紋等のデータと認証時に取得するデータが完全一致することはありません。そのため誤認のリスクがあります。とくに顔認証の場合、カメラによって他人が本人と誤認されたり、本人なのにうまく認証されなかったりすることもあります。

生体認証の種類をチェック!

生体認証の種類には、主に「顔認証」「指紋認証」「静脈認証」「虹彩認証」「音声認証」などがあります。

  • 顔認証…顔の特徴により本人を判別する生体認証です。目、鼻、口の形や位置、それらのバランスなどをもとに特定を行います。
  • 指紋認証…両手のいずれかの指紋を利用して認証を行う生体認証です。
  • 静脈認証…指や手の平の静脈のパターンで本人を判別する生体認証です。指紋認証よりも高い精度を誇ります。
  • 虹彩認証…眼球の「虹彩」の色やパターンで本人を判別する生体認証です。
  • 音声認証…声色が持つ特徴で本人を判別する生体認証です。「声紋認証」とも呼ばれます。