ここでは「特権ID管理」についてわかりやすく解説しています。そもそも特権IDとは何か、特権ID管理を不適切に行った場合に発生してしまうリスクや、適切に行うためのポイントを紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
特権IDとは、OS・サーバー・ネットワークを管理・操作しているアカウントの中で最も強い権限を持つアカウントのを指し、システムやサービスごとにさまざまな呼び名があります。
仮に不正アクセスなどによって特権IDを奪われてしまうとデバイスが悪用されたり、システムが停止したり、特に企業の場合には甚大な被害が及ぶことも考えられます。
そのため特権ID管理には重々に注意を払い、優先的にセキュリティ対策をほどこす必要があります。
特権ID管理が不適切に行われると、悪意を持った攻撃者による不正アクセスなどの脅威にさらされるリスクが高まってしまいます。
不正アクセスと聞くと外部の人間が行うことが多いように思われがちですが、実際には組織内の人物が悪意を持って故意に行うことも少なくありません。そのため特権ID管理を行う際には、外部や内部を問うことなく、不正アクセスへの対策をほどこす必要があります。
特権ID管理を不適切にしたことで不正アクセスを許してしまうと、組織の信頼性にも悪影響を与えてしまいます。時には会社の利益を損ないかねません。
結果として特権ID管理を適切に行うことが会社のブランドも守ることにもなります。
特権ID管理を行う際には、どのような特権IDが存在するのかをまず確認する必要があります。その上で、特権IDを利用できる人物、実際に使った人物を明らかにしなければなりません。
もしも不適切な権限設定がされていた場合には変更し、特権IDの付与や利用状況についてもしっかり把握しておきましょう。
特権IDをさまざまなリスクから守るためには事前の対策が有効です。
具体的な対策としては、不必要な権限があれば削除すること、むやみに権限を増やさないこと、定期的にパスワードを変更することなどが挙げられます。また、セキュリティ対策に多要素認証を導入するのもおすすめです。
特権ID管理を適切に行うために、現在ではソリューションが利用されることもあります。
こうした特権ID管理ソリューションでは、特権IDの操作記録を一定期間ごとに確認したり、不正な行為をリアルタイムで検知するシステムが提供されていることがあります。
仮に不正な行為が検知された場合には、そのアクセスを即座に遮断する必要があります。特権ID管理のソリューションの中には、こうした不正行為を自動的に遮断するなど、検知後の対応が行われるものもあるので活用するのもひとつの手段です。
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